洪水にあった話

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洪水にあった話

4,5年前に愛知県の西春というところで働いていた私は、初めて「洪水」というものを経験した。

そこは工場でもともと他の土地より低いせいか、絶えずポンプで水を汲み上げていた。雨が多い日は、たまにだが1Fでうっすらと水がたまるぐらいのことはあった。その日もそんなことだろうと思っていたが、水が徐々に徐々に増えていく。もう靴なんかすっぽりつかってしまう。これは・・・?1Fの商品在庫を2Fへ避難させる指示が出る、がこの時はもう遅かった。みんなで懸命に運ぶが
溜まっていく水の勢いに勝てない。いろいろな隙間から水が入りこむ。町役場、消防の人が来てポンプで水を外へ放出したり、土嚢を積んだりしているが、全て無駄に終わる。どんなに水を外へかき出してもそれ以上の水がなだれ込んでくる。そのうち、腰までつかってしまうぐらいになった。ダンボールで高く詰まれていた在庫は下のほうが水で緩み、どんどん崩れ水面に落下する・・・こうなると笑うしかない。そういえば、1Fには汲み上げ式便所があったがこの際考えないことに。早めに会社を出た人は帰ることができた人もいたようだが、多くの人が取り残され、帰れなくなった。BMWをもっていた社員が無理矢理、帰ろうとしたが見事に車を廃車にして帰ってきた。私も近くの人に泊めてもらうことになった。次の日、役場の放送を聞きながら、ほとんど眠らずに多くのブラジル人工員を派遣してくれている派遣会社に自宅待機指示をして会社に行くと、会社の前は魚がゆうに飼える池になっていた。途中の道は田んぼに落ちていたり横転していたり、乗り捨てられたりした車でいっぱいだった。もともと低い土地だった会社は、周りの土地の引いていく水を引き受ける格好になり、次の日になっても少しも水は引かなかった。物的損害は甚大だったが、会社の人間に怪我人が出なかったのは幸いだった。


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一般洪水,

Posted by suama