珠算

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珠算

よく、世界びっくり人間ショーとかで、すごい計算が暗算でできる人がいる。あそこまではとても行かないが、10万(6桁)ぐらいの計算なら実は私もできる。

あれは頭の中にそろばんをイメージしてそれを動かして計算しているのだが、私の場合、小学一年からそろばんを習っていたのだが、暗算はなかなかできるようにならなかった。

そろばんをイメージして、イメージしてと言われてもなかなかイメージできない。しかし、小学2年のある日、突然頭にひらめくようになった。

今まで全くできなかったのがある日突然思い浮かべることができるようになったのだ。そして10万の位(6桁)までの計算がたちまちできるようになった。

それはその時はただただうれしかったものだが、今思えばとてもミステリアスな体験だ。何で突然できるようになるのか。何が脳の中で起こったというのか。その時に精進を重ねていればびっくり人間ショーに出れるぐらいになったかもしれないが、しなかったので6桁より上の計算ができるようにはならなかった。

以降、歳をとっても練習してもなかなか暗算能力はそれ以上には伸びなかった。6桁を真中にして左と右のそろばんの盤面はもやがかかったようにぼんやりとした空間でイメージができない。

無理矢理その領域を使おうものなら、つまり7桁を超える暗算を行おうとすると、頭の中のそろばんの盤面全てがくずれてしまう。いつのまにかどこかの桁が消失してしまうのだ。

暗算をそろばんのイメージで行うようになると、他の人はどうやって計算をしているのか分からなくなる。1+1=2であるという計算結果を覚えているから計算できるのだろうか?多分、そうなのだろうが、いったん頭の中のそろばんで計算するようになると1+1でさえ頭の中のそろばんで計算してしまう。はっきりいってその方が楽だからだ。

そろばんの段位は珠算部門、暗算部門ともに10段位まであり、私は両方とも7段だが、何段なので暗算能力がこれだけというのは決まっていない。同じ段位でもたくさんの桁の計算ができる人もいれば少ない桁の計算しかできない人もいる。少ない桁の計算しかできなくても時間内に所定の点をクリアすればよい。

計算を行う時の集中力はものすごいものがあり、それこそ制限時間内に一心不乱に計算する。通常の級や段を取得するための検定試験とは別に、地区レベル、県レベルでの競技大会というのもある。そこで行われる競技に「読み上げ算」「読み上げ暗算」というのがある。「出題者」が「何円ナリ、何円ナリ」というのをひたすら追いかけて計算していく競技だ。ある出題数の中の正答数で順位を決める場合もあれば、間違った人がどんどん会場の後ろに下がっていき、最後は入賞を決めるための一騎打ちを行うなど、入賞の決め方はいろいろあるが、この一騎打ちを制した時はなかなか爽快。「答えは・・・コンマ・・・コンマ・・・です、できた人!」で自分だけが手を上げた時のあの快感はどのようなものにも変えがたい。練習は辛かったが当時はとても楽しかった。


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一般珠算

Posted by suama